ゆーすPのインディーロック探訪

とあるPのインディーロック紹介ブログ。インディーからオルタナ、エレクトロ、ヒップホップまで。

「私とあなた」の世界を超えてーDisc Review : Beyonce / Lemonade

「私とあなた」の世界を超えて

Disc Review : Beyonce / Lemonade (2016)

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どうも、ゆーすPです。先々週のコーチェラでのビヨンセがあまりにも圧倒的すぎて、以降、ひたすらLemonadeを聴いていました。ということで今日は突然ですが、ビヨンセのLemonadeのレビューです。

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クールに、情熱的に、愛を歌うーLive Report : Phoenix 2018 4/24 @ 豊洲PIT

クールに、情熱的に、愛を歌う

Live Report : Phoenix 2018 4/24 @ 豊洲PIT

昨今、日本に蔓延る「フランス信仰」なるものが話題となっている。『フランス人は10着しか服を持たない』『フランス女性は太らない』『フランス人の部屋にはゴミ箱がない』などの多くの本が書店に並んでおり、フランスに憧れる「フランス信仰」は未だに根強い。
しかしながら、パリの街は決して綺麗とは言えないし、ひったくりなどの犯罪も多い。実際にこのギャップのせいで、フランスに過度の期待を抱きすぎて、実際にパリを訪れてがっかりしてしまう「パリ・シンドローム*1に陥る人も多いという。
だが、もし、あなたが実態としてのフランスをよく知る前に、このPhoenixに出会ってしまったとしたら、「パリ・シンドローム」に罹ってしまっても仕方があるまい。それは、かつての私がそうであったように。

*1:詳しくはこちら→パリ症候群 - Wikipedia参照。

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今年の夏は、彼らに決めた!ーSong Review : Friendly Fires / Love Like Waves

今年の夏は、彼らに決めた!

Song Review : Friendly Fires / Love Like Waves

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ついに。ついに待望の新曲が発表された。彼らの純粋な新曲としては*1なんと7年ぶりだという。いやはや、それにしても待った。2ndアルバム"Pala"をひっさげたツアー終了以降ずいぶんと音沙汰のない状況が続いたのち、突如ツイッターに謎の投稿をしたのが昨年の9月14日のこと。それ以降、新譜を匂わせる断片的な映像を公開しては、我々を期待させ、新曲はまだかまだかととことん焦らしてくれた。

*1:実は、Andy WeatherallとTimothy J Fairplayによるユニット、The Asphodellsとのコラボ名義で2014年にシングル"Before Your Eyes/Velo"を発表している。

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緩く、メロウに。ーDisc Review : Rejjie Snow / Dear Anime

緩く、メロウに。

Disc Review : Rejjie Snow / Dear Anime (2018)

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どうも、ゆーすPです。今回は期待の新人、アイルランド出身のラッパーRejjie SnowのデビューアルバムDear Animeを紹介します。久しぶりに今回はショートレビューです。(これに関してはBombay Bicycle Clubのフロントマンはデーモン・アルバーンになれるのかーDisc Review : Mr. Jukes / God First - ゆーすPのインディーロック探訪参照。当時、長ったらしいレビューばかりではなく、比較的マイナーなアーティストを紹介する短めの記事を書いていこうと考えていたのです。そして、これ以来全くこの「ショートレビュー」はやっていませんでしたので*1、「久しぶり」だ、ということです。)最近お堅い記事ばかりだったので、久々に緩くいきましょう。ということで、ではでは。

*1:今見直したら、これ以外に一回だけやっていました。ちなみにこちら⇒EDMならぬ"A"DM?―Disc Review : Kommode / Analog Dance Music - ゆーすPのインディーロック探訪

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孤独なカリスマか、残虐な犯罪者かーDisc Review : XXXTentacion / ?

孤独なカリスマか、残虐な犯罪者か

Disc Review : XXXTentacion / ? (2018)

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最近、このXXXTentacionの"?"をひたすら繰り返し聴いているのだが、私はこの作品がいまいちよくわからない。作品を通して纏わりつくタイトルの"?"に象徴されるようなアブストラクトさ、断片的とも言うべき一曲一曲の短さ、そして彼のスキャンダラスなパーソナリティ、そのどれもが作品の理解を容易にすることの妨げとして私の前に立ちはだかる。

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