ゆーすPのインディーロック探訪

とあるPのインディーロック紹介ブログ。インディーからオルタナ、エレクトロ、ヒップホップまで。

ソニックマニア雑記——Live Report:SONICMANIA 2023 8/18

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どうもゆーすPです。今年もソニマニに行ってきました。今年は休暇を取れて日中お昼寝をしての参加だったので、いつにも増して元気に過ごせました。以下、アクトごとの簡単な感想です。

20:30- どんぐりず @ PACIFIC STAGE

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ソニマニ仕様でがっつりハウス寄りのスタイルのステージング。音量の小ささが気になってしまい途中で(〜八木節まで)急遽Perfumeへ。


20:40- Perfume @ MOUNTAIN STAGE

4曲目ポリゴンウェイブから。いつもニアミス状態になってしまっていてなんだかんだきちんと見たのは2011年のサマソニ以来。ゴリゴリのテクノナンバーもありつつそれだけではなくバランスのとれた見事なセトリ。


21:00- Grimes DJ set @ SONIC STAGE 

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ついついPerfumeを最後まで見てしまったため後半20分ほどのみ。Fred againのTurn On the LightsやMax BrhonのCyberpunkなど、分かりやすく踊れるプレイング。にしてもOblivionを生で聴ける日はいったいいつ来るのだろうか。


22:20- ずっと真夜中でいいのに。@ SONIC STAGE

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最近のJ-POP ではずば抜けてお気に入りのずとまよを初体験。バンドセットの世界観の独特さは昨年のフジロックの配信で知ってはいたものの、生で体感するとむしろその音圧の強さにただ驚いた。箱庭的になりがちな音楽にもかかわらず、ラストの「あいつら全員同窓会」がダイナミックなアンセムと化していたのはお見事としか言いようがない。


23:30- ALI SHAHEED MUHAMMAD DJ Set @ SONIC STAGE 

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クラシックなナンバーから近年の新世代のナンバーまで、ノンストップでヒップホップアンセムを次々と投下するものだからめちゃくちゃはしゃいでしまった。Kendrick Lamarかけててめちゃあがった後、ふと我に帰りサマソニに行けないことを思い出して悲しくなりました。


23:50- Flying Lotus @ MOUNTAIN STAGE

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フライローを観るのはもう4度目になるのだが、ゴリゴリの踊れる分かりやすいテクノを演るものだからあまりに様変わりしていて驚いてしまった。ただ、最後の10分間はWarp印のIDMがぎゅっと炸裂され、こうメリハリをつけるのもありなのかと思った次第。3Dライブは正直微妙だったので少なくとも3Dライブよりはこっちの路線の方がベターなのだが、2014年に見たHYPER CUBEセットの衝撃には敵わないというのが正直なところ。


01:30- James Blake @ MOUNTAIN STAGE

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大本命。身体に響く重低音のビートに心を揺さぶる荘厳なヴォーカル。期待通りの見事なパフォーマンスであった。最近のセトリを知らないので何ともいえないが、まさかCMYKを演ってくれるとは思わず嬉しい限り。1st、2ndからも多くプレイしてくれ、個人的に嬉しいセトリであった。


02:40- Autechre @ SONIC STAGE

大本命2。改めて顧みるに、私は音楽それ自体を集中して聴くという行為をほとんどしていないのかもしれない。光のない暗闇でのライブ体験はそんなことを私に気づかせてくれた。音楽自体は、これぞオウテカなビートレス、ランダムビートの要素はあるものの、割と聴きやすいビート展開が多く、モードとしてはSIGN、PLUS以降の音像を強く感じられた。


03:10- Mura Masa @ MOUNTAIN STAGE 

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大本命3。まさかまさかI Don’t Think I Can Do This Againを演ってくれるとは。アルバムR.Y.Cが大好きな自分にとっては予想外のサプライズ。去年からR.Y.Cの曲はほとんどセトリから外されていたので期待していなかったのだが、これだけで最高にあがってしまった。Nuggets、What If I Go?、Fireflyと、1stアルバムの楽曲はやはり盛り上がり、色彩豊かなVJと共に、フロアを祝祭的な雰囲気で彩っていた。

 


ということで、どんぐりず(半分)▶︎Perfume(半分)▶︎Grimes(DJ Set)(半分)▶︎ずとまよ▶︎Ali Shaheed Muhammad(DJ Set)▶︎Flying Lotus(半分)▶︎James Blake▶︎Autechre▶︎Mura Masa(半分)でした。ベストアクトは🥇Mura Masa、🥈ずとまよ、James Blake、🥉Autechre


どのアクトもステージ上での振る舞い方=自らをどう見せるかが特徴的で興味深かったです。極端に歪められた声とどこまでも肉体的なビートから出発し、自己をあるがままに曝け出し直截的に見つめ直すJames Blake、あえてプレイヤーとしての自己を消去することで音そのものを剥き出しにせしめんとしたAutechre、そして、外観が過度な装飾で彩られる一方、自己の最も本質的な赤裸である「顔」が消去されているというアンビバレンスの中で歌うずっと真夜中でいいのに。ーー自己表現の仕方がアクトによってそれぞれ異なり、非常に面白かったです。


ということで、今年はサマソニには行けず(チケット代の入金忘れ)、これにて私の夏は終わりました。ブラーが観れなかったのがびっくりするくらい悔しいので(アホ)、単独でどうにか来てほしい。