ゆーすPのインディーロック探訪

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EDMならぬ"A"DM?―Disc Review : Kommode / Analog Dance Music

EDMならぬ"A"DM?
Disc Review : Kommode / Analog Dance Music (2017)

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こんばんは、ゆーすPです。前々回に普段のレビューよりも少し短めのショートレビューをお送りしましたが、今回もその流れに乗って、ショートレビューです。

 

今回紹介するのは、Kommodeの"Analog Dance Music"。このKommodeとは、あのノルウェーを代表するアコースティックデュオ"Kings of Convenience"の片割れEirikが中心となって結成されたバンドになります。そんな彼らの1stアルバムに冠されたタイトル"Analog Dance Music"ですが、まあ恐らく"Electronic Dance Music"=EDMを意識してのタイトルでしょう笑。

 

サウンドの方はKing of Convenienceのあの清涼感というか、まさに北欧の情景を感じさせるアコースティックな音像をベースに、そのアルバムタイトルに"Dance"という単語があることからも推測できるように、フィジカルなリズムに彩られています。このリズムが時にはミニマルミュージックであったりジャズであったり、さらにはサンバであったりといった様々な表情を覗かせます。

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ミニマムなリズムが特徴的な"Captain of Your Sinking Ship"。窓から覗かせる風景はまさに北欧の冬のそれであるのに対して部屋の中の皆さんはこの薄着。

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実に楽しげなタイトル。ホーンの音色が良い味出しています。

 

それにしても、この北欧のフォークミュージックのポップセンスは流石といったところ。私も以前(とはいっても五年前くらい)スウェーデンのインディー系バンド(NONONO、Happy Hands ClubとかThe Royal Conceptとか)ノルウェーのポップなバンド(Team MeとかNico & Vinz)にハマってよく聴いていたなぁ、と思い出しましたが、彼らの音楽はポップで一発で耳に残るメロディーから成る…のにもかかわらず耐久性があるんです。まさに北欧ポップの魔法。

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NONONOの最強の口笛ソング"Pumpin Blood"。実はあのThe Chainsmokersが有名になる前にRemixしていた曲だったりもします。(気になる方はこちらから⇒NONONO - Pumpin Blood (The Chainsmokers Remix) - YouTube

 

一方でなんかShoesとかFight or Flight or Dance All Nightとか最近のJ-POPっぽいなぁって思ったんですがいかがでしょう笑。なんとなくですが、リフがどこかで聴いたことあるような気がして…。この優しいダンスミュージックという面ではtofubeatsに通じる面もあると思います。まあこちらはあくまでもベースはフォークですが。 

 

そして何と言っても私の推したいポイントはこのジャケット写真! いやはや、オシャレでインテリアとしてもグッド。生活感のある暖かいイラストです。ちなみにバンド名のKommodeとはノルウェー語でタンスを意味するようで。ちなみにドイツ語でもタンスの意味でヒットしました。このバンド名もジャケット写真の生活感のあるイメージに何か関連を持たせているのかも。

 

ということで今回はここらへんで。Kings of Convenienceの再始動もぜひお願いしたい。