Disc Review
大都市ロンドンにおける若者の退廃と絶望、セクシュアリティとレイシズム、あるいはマスメディアの煽動的報道——本作において俎上にあがるテーマをざっと羅列しただけでも、このBloc Partyの2ndアルバムが所謂ロックンロールリバイバルを牽引する一連のバンド…
前編はこちら indiemusic.hatenadiary.jp 後編になります。ディスクレビューというタイトルですが、むしろ歌詞解説?といった方が良い気もします。とりあえずアルバムの後半(9曲目~16曲目)です。
どうもお久しぶりです。最近なかなか更新できませんでしたが、個人的に一段落つきまして、これからはちょこちょこ更新できると思いますので、どうぞよろしくお願いします。今回はコールドプレイの新譜Everyday Lifeのディスクレビューとなります。本作のテー…
※[Part.1]はこちら indiemusic.hatenadiary.jp 前回記事の続きです。今回は、Animaのプロモーション手法やアルバムタイトルの意味を考察した上で、トムヨークの「夢」に対する関心が何を意味しているのかを考えます。
どうもゆーすPです。先日のフジロックでは、ホワイトステージのトリとして見事なパフォーマンスで観客を熱狂の渦に巻き込んだトムヨーク。今回は、そんなトムヨークのソロワークとして先月リリースされた新譜"Anima"のレビューをしたいと思います。
ロックスターとヒップホップスターの狭間でーーカテゴリー化の暴力を超えて ディスクレビュー : Travis Scott / Astroworld (2018) 先日行われたアメリカ中間選挙。そこで明らかになったことは、多くの有権者が自らのアイデンティティを積極的に政治に反映さ…
社会に立ち向かう個人 Disc Review : tofubeats / RUN (2018) こんなにたくさんいるのに たった一人走るとき アルバムのオープニングを飾るタイトルトラック”RUN”のこの一節は、本作を象徴するフレーズだ。一年半ぶりのフルアルバムとなった本作”RUN”は、現…
Joey Purpと新しいシカゴ ディスクレビュー : Joey Purp / QUARTERTHING (2018) Joey Purpの2年ぶりとなる2ndアルバム。前作iiiDrops同様フィジカルリリースは無しでストリーミングのみのリリースとなっている。
ELLEGARDEN復活によせて ディスクレビュー : ELLEGARDEN / DON'T TRUST ANYONE BUT US (2002) 子供の頃、自分は何か特別な存在で、周りの大人たちとは違う何者かになれると信じていた。自分だけは違うとそう信じていた。
インディーロックを諦めない Disc Review : Dirty Projectors / Lamp Lit Prose (2018) Dirty Projectorsは、デイブロングストレスは、インディーロックを諦めなかった。前作から一年という短いスパンでリリースされた本作Lamp Lit ProseでDirty Projectors…
ニューヨークの光と闇 Disc Review : Vampire Weekend / Modern Vampires of the City (2013) 今回取り上げるのはVampire Weekendが2013年にリリースした3rdアルバム"Modern Vampires of the City"。この印象的なアルバムタイトルは、ジャマイカのレゲエミュ…
相互的であるということ Disc Review : Dirty Projectors / Bitte Orca (2009) Animal CollectiveのMerriweather Post Pavilion、Grizzly BearのVeckatimest、そして、このDirty ProjectorsのBitte Orcaーー2009年という年は、ブルックリン勢が世界を圧巻し…
世界の終わりと日常と君とーDisc Review : lyrical school / WORLD'S END (2018) guidebook以降2年ぶりのフルアルバムにして新体制後としては初となるフルアルバム。アルバムタイトルのWORLD'S ENDが端的に示している様に、本作は世界の終わりに直面した僕と…
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。6月が終わり梅雨が明け、早くも一年の半分が経過しました。ーということで、今年も2018年の上半期にリリースされた新譜の中で個人的お気に入りの曲・アルバムをそれぞれ10曲・10枚づつ紹介したいと思います。それでは、今…
シンギュラリティ——技術的特異点の向こう側 Disc Review : Jon Hopkins / Singularity (2018) 「電子音という無機質的な音によって作られた音楽が、自然や生命といった有機的なテーマを表現する」ということに、我々はもはや違和感を覚えることは無くなって…
「私とあなた」の世界を超えて Disc Review : Beyonce / Lemonade (2016) どうも、ゆーすPです。先々週のコーチェラでのビヨンセがあまりにも圧倒的すぎて、以降、ひたすらLemonadeを聴いていました。ということで今日は突然ですが、ビヨンセのLemonadeのレ…
緩く、メロウに。 Disc Review : Rejjie Snow / Dear Anime (2018) どうも、ゆーすPです。今回は期待の新人、アイルランド出身のラッパーRejjie SnowのデビューアルバムDear Animeを紹介します。久しぶりに今回はショートレビューです。(これに関してはBomba…
孤独なカリスマか、残虐な犯罪者か Disc Review : XXXTentacion / ? (2018) 最近、このXXXTentacionの"?"をひたすら繰り返し聴いているのだが、私はこの作品がいまいちよくわからない。作品を通して纏わりつくタイトルの"?"に象徴されるようなアブストラクト…
日常と非日常、現実と理想 Disc Review : Superorganism / Superorganism (2018) 私たちは音楽を携帯する。ウォークマンで、iPodで、スマホで、電車の中でも散歩中でもどこでも、音楽を聴くことができる世の中にいる。そんな現代社会において、音楽は非常に…
マイケル・アンジェラコスの進化と深化 Disc Review : Passion Pit / Tremendous Sea of Love (2017) 「明るく煌びやかなエレクトロポップ」ー2009年にリリースされた彼らの1stアルバムを一言で表すとすれば、そんな言葉が適切だろう。80年代的なエレクトロ…
複数の理想と一つの現実 Disc Review : Radiohead / In Rainbows (2007) "IT'S UP TO YOU"(すべてはあなた次第)ー2007年10月10日、レディオヘッドの公式ホームページ上に掲載された一文は瞬く間に話題を集め、多くのメディアによって取り上げられた。こう…
「希望」は「意志」へと変わっていく Disc Review : LOCAL SOUND STYLE / HOPE (2009) どうも、ゆーすPです。前回、久しぶりに邦楽の記事を書いていたら、邦楽アーティストの記事を描きたい欲が高まってしまった結果、今回も邦楽アーティストの記事です。し…
優しくて暖かい、愛の歌 Disc Review : 豊崎愛生 / Love letters (2013) 昨晩、ツイッターのトレンドに懐かしい人物の名前が。はい、そうです。豊崎愛生さんです。この度ご結婚を発表されたのことで、ツイッターではその話題で持ちきりでした笑。しかしなが…
「2017年」に鳴らされるべきモダンポップ Disc Review : Beck / Colors (2017) ーBeckって一言で言ってどんなアーティスト? この問いに答えるのはいささか簡単ではない。ヒットのきっかけとなったシングル"Loser"で「僕は負け犬だ」というオルタナ然とした…
行き場のない僕らのサウンドトラック ディスクレビュー:Radiohead / A Moon Shaped Pool (2016) こんばんはゆーすPです。今日は、ちょうど去年の今頃に書いたのですがそのままお蔵入りになってしまっていた(まだその時はブログをやっていなかったので。)…
What is "American Dream"?:ジェームス・マーフィーの描くアメリカの今 Disc Review : LCD Soundsystem/ American Dream (2017) LCD Soundsystemは、言ってしまえばジェームズマーフィーのソロプロジェクトであるのだが、2011年にその活動休止を発表する際…
EDMならぬ"A"DM? Disc Review : Kommode / Analog Dance Music (2017) こんばんは、ゆーすPです。前々回に普段のレビューよりも少し短めのショートレビューをお送りしましたが、今回もその流れに乗って、ショートレビューです。
ロック復権をかけたQOTSAと僕らの野望 Disc Review : Queens of the Stone Age / Villains (2017) 今年頭、フジロックの出演アーティストが発表された際、その出演決定に驚いたアクトの一つがQueens of the Stone Age(以下QOTSA)でした。それもそのはず。QOT…
Bombay Bicycle Clubのフロントマンはデーモン・アルバーンになれるのか Disc Review : Mr. Jukes / God First (2017) [short review] どうも、ゆーすPです。ブログタイトルが「インディーロック探報」でありながらそんなにインディーロック探報してなくない…
シミュラークル社会を暴くために Disc Review : Arcade Fire / Everything Now (2017) 確かに、非常に評価が難しい作品である。このアーケイドファイアの新譜に対しては、リリース以前の大きな期待に反して落胆の声や失望の声がよく聞かれた。ピッチフォーク…