ゆーすPのインディーロック探訪

とあるPのインディーロック紹介ブログ。インディーからオルタナ、エレクトロ、ヒップホップまで。

夏に聴きたいインディーロックアンセム10選 [part3]

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どうもゆーすPです。4年ぶり3回目の「夏に聴きたいインディーロックアンセム10選」です。もう随分と時代が変わって若干懐メロ化している曲もあるような気もするんですが、懲りずにパート3をやりたいと思います。今回は特に00年代後半以降で、リバティーンズストロークスあたりを彷彿とさせるガレージ?寄りのインディーロック(特に#1〜#5)、あるいはダンスパンク、インディーポップ寄りのインディーロック(特に#6〜10)をチョイスしました。インディーロック好きにはそういやこんな曲もあったなと懐かしんでもらって、知らない向きにはこんな曲もあるんだと新たな音楽の発掘の一助になれば幸いです。ではでは。

 

(Part1、2はこちら↓↓)

indiemusic.hatenadiary.jp

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1. Wasted Little DJs / The View (2006)

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スコットランドダンディー出身、リバティーンズ直系のストレートなブリティッシュロックを奏でる4人組The Viewのデビュー曲にして大ヒットシングル。当時の人気はすさまじく、デビューアルバムの発売前にレディングに出演し、デビューアルバムは全英1位を獲得している。エネルギッシュで粗削りな若々しさと耳から離れないキャッチーなメロディーにたちまち虜になること間違いなし。

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2. This One's Different / Howler (2012)

This One's Different - song and lyrics by Howler | Spotify

NMEの猛プッシュを受け、彗星の如くシーンに現れたミネソタ州の5人組=Howlerによる一曲。Howlerは伝統的なアメリカンロックとロンドンパンクを軽快にミックスしたストレートなロックサウンドを武器に、2012年にAmerica Give Upでデビュー。同作はキャッチーなリフやポップなメロディーがこれでもかと詰め込まれた至極の一枚であり、同アルバムを引っ提げ単独公演&フジロック2012で来日公演を行なっている(フジではタンクトップ姿のジョーダンが印象的であった)。その後、2ndアルバムを出してバンドは解散してしまったため現在の知名度は決して高くないと思うが、とりあえずはこのThis One's Differentを聴いて、ピンとくるものがあれば是非良曲揃いのアルバムAmerica Give Upを聴いて欲しい。

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3. The House That Heaven Built / Japandroids (2012)

The House That Heaven Built | Japandroids

カナダはバンクーバー出身のドラムとヴォーカルの二人組という特徴的な編成によるJapandroidsのアンセミックな一曲。エモ、パンク、ハードコアの影響を色濃く受けた楽曲で、掻き鳴らされるディストーションギターとパワフルなドラミングがとにかく力強いトラックだ。サビのコーラスはシンガロング必至。同曲収録のアルバムCelebration Rockは全8曲35分と疾走感のある展開で一気に駆け抜ける名盤なので気になった向きは是非こちらも。

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4. The Skin of My Yellow Country Teeth / Clap Your Hands Say Yeah (2005)

Clap Your Hands Say Yeah - The Skin Of My Yellow Country Teeth | Releases |  Discogs

Flaming Lipsを思わせるヘロヘロなヴォーカルにヴェルヴェッツを思わせるドラッギーなロックンロールサウンドが乗る、USインディー好きには必聴の一曲。意味不明の歌詞や味のあるアートワークは非常に独特で、これらがサウンドと見事に融合し、唯一無二の世界観を確立している。昨年2021年にも新譜をリリースするなど息の長い存在である彼ら。是非とも来日公演をお願いしたいところ。

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5. You Can Believe / Superfood (2014)

Superfood – Don't Say That (2014, Vinyl) - Discogs

イギリスはバーミンガム出身の4人組ロックバンドSuperfoodのデビューアルバムから。Happy Mondaysなどのマッドチェスターサウンドを思わせるサイケデリックでドラッギーなトラックに、Supergrassっぽさのあるこれぞブリットポップなメロディー&ヴォーカルが乗った最高にブリティッシュなナンバー。2017年の2ndアルバムリリースとともに、The 1975などを擁する今最も熱いレーベルの一つといえるDirty Hitと契約(!)することとなり、同郷となったPale WavesやKing NunとDirty Hit Tourと銘打ったツアーを開催している。Dirty Hitの中ではやや知名度が落ちるバンドかもしれないが、是非聴いてみてほしい。

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6. Like Knives / The Fashion (2007)

Like Knives - song and lyrics by The Fashion | Spotify

デンマークコペンハーゲン出身のインディーポップバンド=The Fashionの2ndアルバム収録の彼らの代表曲。タワレコの売り文句でBloc Party×The RaptureEl Presidente×Kasabianと形容されていたように、ダンスパンク的な鋭利なリズム隊とキャッチーなポップメロディーからなる楽しげな一曲となっている。彼らの音楽からは、さらに、ヒップホップ、ニューウェーブ、ディスコなどの要素も感じ取れ、本楽曲はこれらを積極的に取り入れたいわば「ミクスチャーインディーポップ」アンセムといえよう。

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7. Supersized / Theo Berndt (2012)

Amazon | フィアーズ | テオ・ベルント | ロック | ミュージック

スウェーデンヨーテボリにて結成された幼馴染5人組からなるTheo Berndtの満を持してのリリースとなったデビューアルバムからの一曲であり、Los Campecinos!やThe Wombatsを思わせるとびきりダンサンブルでキャッチ―なインディーアンセム。Theo Berndtは日本との関わりも強く、2015年のシングルジャケットには日本語がデザインされ、ジャパンツアーでは全国7箇所を回っている。

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8. Lovesick / Peace (2013)

歌詞、訳付き] Peace - Lovesick (MV) - ニコニコ動画

イギリスはバーミンガム出身の4人組Peaceによるデビューアルバムからの一曲。同デビューアルバムIn LoveはArctic Monkeysの1stアルバムなどを手掛けたことで知られるジムアビスによるプロデュース。クールで洗練されたサウンドでありながら随所に感じられるサイケデリックなギターが心地よい。The Stone RosesPrimal Scream、あるいはKula ShakerThe Kooksといった、英国ロックの歴史を見事に表現している一曲。

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9. Better Off Without You / Summer Camp (2011)

Stream Better Off Without You by Summer Camp | Listen online for free on  SoundCloud

夫婦からなるロンドンのインディーポップデュオ=Summer Campによるサマーアンセム。同曲を収録する彼らのデビューアルバムWelcome To Condaleはパルプのスティーブンマッケイによるプロデュース。一度聴けば、80年代のシンセポップと10年代的チルウェイブが見事に融合した甘酸っぱいサウンドの虜になること間違いなし。

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10. Honey Bunny / Girls (2011)

Girls - Father, Son, Holy Ghost | Releases | Discogs

00年代後半のUSインディーに燦然と煌めくマスターピース="Album"で知られるGirlsによる一曲で、彼らの楽曲の中では比較的キャッチーでポップなナンバーをチョイス。基本的にはローファイサウンドを軸とするドリーミーでセンチメンタルな楽曲が多いが、このHoney Bunnyはアップテンポで音像も比較的クリアで聴きやすい。

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10曲目について、GirlsのメンバーであったChet "JR" Whiteは2020年に亡くなってしまいました。Girlsは、私の青春時代を支えてくれた大切なバンドです。ここで改めてお悔やみ申し上げます。Girlsを知らない方は、是非、上のHoney Bunnyを聴いた上で、アルバム"Album"や"Broken Dreams Club"を聴いて欲しいです。胸に刺さる名曲多しです。

 

ということで、10曲紹介してきました。どれも絶妙にノスタルジックな感じになってしまいました。逆にいえば最近のリスナーにはあまり馴染みのないあたりの楽曲を紹介できたと思うので良しとしよう。それにしても私もそろそろ若くない年代に突入しているんだなと改めて認識。昔話ばかりするおっさんにはなりたくねぇな。。