ゆーすPのインディーロック探訪

とあるPのインディーロック紹介ブログ。インディーからオルタナ、エレクトロ、ヒップホップまで。

2022年上半期によく聴いた曲たち

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どうもゆーすPです。今回は2022年上半期にリリースされた楽曲の中から、個人的によく聴いた楽曲・アルバムをつらつらと書き連ねたいと思います。ベストアルバム/ベストトラックというような体系立ったランク付けはしていませんので悪しからず。

アルバム
・Machine Gun Kelly / mainstream sellout

新時代のポップパンク・プリンス、Machine Gun Kelly 待望のニューアルバム『mainstream sellout』リリース! |  PUNKLOID

ポップパンク復権の旗印。セルアウトは、エモは、ダサいものなんかじゃないということを自信たっぷりに示した一枚。前作以上に洗練されたポップソングが並ぶが、個人的にはエモラップとポップパンクが雑居していた前作の方が好みだったりする。

・長瀬有花 / a look front

a look front/長瀬有花

バーチャルアーティストとして活動する長瀬有花の1stアルバム。「脱力系」を謳っているとおり、彼女のウィスパーボイスとミニマルなポップサウンドが同居する箱庭的な世界観が見事に表現された一枚。「駆ける、止まる」や「オレンジスケール」など、癖になるリズム・メロディが目白押しで、一瞬で独特な世界観に引き込まれてしまった。オープニングには「fake news」というポエトリーリーディング×トイポップという挑戦的なトラックも。

・ピーナッツくん / Walk Through the Stars

Amazon Music - ピーナッツくんのWalk Through the Stars [Explicit] - Amazon.co.jp

VTuberとしては色物かもしれないが、いざ音源を出すとなるとガチな実力派ラッパー=ピーナッツくんの3作目。一曲目Roomrunner!からして思いっきりTohji的なハイパーポップが炸裂するという勢いの良さで、前作までのヒップホップイズムを継承しつつ、PetbottleRocketなど、よりエモラップ的な歌モノへの接近をみせた日本ラップシーンを射程に捉える優れた一枚。6月にはHIPHOPフェス(POP YOURS)に出演するなど活躍の場を広げており、彼の実力が着実に衆目に届いてきていると信じたい。

・Soccer Mommy / Sometimes, Forever

Oneohtrix Point Neverプロデュースと聞いて非常に驚いたものだが、実際聴いてみるとOPN節はかなり抑えられていて、あくまで90sオルタナティブロックのダウナーさを00sUSインディーの文脈で再解釈した彼女らしい作品に仕上がっている。浮遊感のあるノイジーなギターに甘美でポップなメロディーラインがのることで、見事なバランスを実現した傑作。

Foals / Life Is Yours

実は評判の良かったEverything Not Saved~があまりささらなかったこともあって3rd以来Foalsから離れていたのだが、ダンスロックなFoalsが帰ってきたと聞いて久々に聴いたところ見事にはまってしまった。とはいっても彼らが回帰したダンスロックはAntidotesのそれではなく、あくまで洗練されたポップミュージックとしてであり、その意味で00s的ダンスパンクではなく80s的ディスコである。今やロックシーンを代表する存在となったFoalsが打ち出すポップネスは、カラッとした初夏のような爽やかさで彩られている。


Harry Styles / Music For a Sushi Restaurant 

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あからさまな80sリバイバルをやったAs It Wasを聴いて、これを2022年にハリーがやるのかと驚いたものだったが、その後の盛り上がりからしてハリーは間違っていなかったようだ。個人的には新譜内ではこのMusic For~がぴかいちでお気に入り。アルバムの幕開けにふさわしいキャッチ―なリフが頭から離れない。

Bloc Party / Traps

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なんだかんだ言ってBloc Partyは息長く素晴らしくアンセミックな楽曲を出し続けていると思う。Bloc PartyといえばHelicopterでありI Still Rememberであって、せいぜい3rdアルバムまでが俎上に上がるくらいなのかもしれないが、以降もOctopus、Rachet、The Love Withinなど、初期に劣らない粒ぞろいの楽曲をリリースし続けている。ただ、今までと今回のTrapsが大きく異なるのは、本楽曲がクールなギターリフに彩られたあくまでストレートなダンスロックナンバーであることだろう。その意味で今回の6年ぶりの新曲は初期Bloc Partyへの純粋な回帰という、初期ファンも聴き逃してはならない一曲だ。

・Maggie Rogers / Want Want

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7月末リリース予定のアルバムからの先行曲。力強く自信にあふれたサウンドとなっており、1stアルバムのインディーポップ的イメージを打ち破ろうとする意欲が見て取れる。

Yeah Yeah Yeahs / Spitting Off the Edge of the World feat. Perfume Genuis 

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なんとPerfume Geniusをフィーチャーした新曲でYYYs衝撃のカムバック。気持ちの入ったエモーショナルなスローバラードとなっており、新作が実に楽しみなところ。

 

・Altın Gün / Badi Sabah Olmadan

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アナドルロックを代表する今やその人気は世界中に広がっているAltın Günの新曲。本楽曲もサイケデリックで独創的な世界観にキャッチ―なリフがマッチした良曲。

 

 

以上、2022年上半期のよく聴いたアルバム・曲でした。ケンドリックにThe Smileに、まだ聴けていない話題作がたくさんあるので引き続き色々と聴いていきたい次第です。