ゆーすPのインディーロック探訪

とあるPのインディーロック紹介ブログ。インディーからオルタナ、エレクトロ、ヒップホップまで。

2017年ベストソング50選:TOP 50 TRACKS OF 2017 [50-1]

2017年ベストソング50選:TOP 50 TRACKS OF 2017 [50-1]

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皆様、あけましておめでとうございます!どうも、ゆーすPです。2017年も早いもので終わり、2018年となりました。昨年は皆様本当にありがとうございました。今年も本ブログを是非是非よろしくお願いいたします。

ということで!音楽ブロガーになって年末*1に年間ベストをどや顔で投稿する、という長年の夢を叶えちゃいたいと思います。はい。年間ベストです。今年はストリーミングサービスにどっぷりだったせいか、広く浅く曲を聴いていたせいで、ランキングを作る際に曲を絞るのに苦労しました。そんな中から自分の主観と独断で50曲を選んでみました。ではでは↓↓

※コメントは随時更新いたします

 

50 Golden Cage / Nilüfer Yanya

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Nilüfer Yanya - Golden Cage - YouTube


 

49 夜に失くす feat. ゆるふわギャング / SALU

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SALU / 夜に失くす feat. ゆるふわギャング (Ryugo Ishida, Sophiee)【Official Music Video】 - YouTube

 

48 raingurl / Yaeji

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Yaeji - Raingurl - YouTube

 

47 Raise Your Head and Smell the Air / Nikakoi

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Nikakoi - Raise Your Head and Smell The Air (HVL Remix) - YouTube

 

46 Sliver Velvet / The Courtneys

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The Courtneys - Silver Velvet (Official Music Video) - YouTube

 

45 Apocalypse / Cigarettes After Sex

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Apocalypse - Cigarettes After Sex - YouTube

 

44 Chanel / Frank Ocean

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Frank Ocean - Chanel - YouTube

 

 

43 Green Light / Lorde

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Lorde - Green Light - YouTube

 

42 Lollipop (Ode To Jim) / Alvvays

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Alvvays - Lollipop (Ode To Jim) [Official Audio] - YouTube

 

41 Want You Back / Haim

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HAIM - Want You Back (Official Video) - YouTube

 

40 Lily / ヤなことそっとミュート

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ヤなことそっとミュート - Lily【MV】 - YouTube

 

39 Pay the Man / Foster The People

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Foster The People - Pay The Man (Audio) - YouTube

 

38 Shine on Me / Dan Auerbach

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Dan Auerbach - Shine On Me [Official Music Video] - YouTube

 

37 Long Gone / Phum Viphurit

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Phum Viphurit - Long Gone [Official Video] - YouTube

 

36 MIC Drop feat. Desiigner [Steve Aoki Remix] / BTS防弾少年団

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BTS (방탄소년단) - MIC Drop (Feat. Desiigner) (Steve Aoki Remix) - YouTube

 

35 Mountains of Gold feat. Sampha, Ibeyi, Wiki, & Kamashi Washington / Everything Is Recorded

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Everything Is Recorded - Mountains Of Gold (ft. Sampha, Ibeyi, Wiki & Kamasi Washington) - YouTube

 

34 Cold Hard Morning Light / Heat

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"Cold Hard Morning Light" by Heat - YouTube

 

33 Come On I'm Waiting / Communions

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Communions - Come On, I’m Waiting - YouTube

 

32 Chang You Are My Life feat. Khyenci / Nef The Pharaoh

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西海岸の次世代を担う注目の新人ラッパーNef The Pharaohの満を辞してのデビューアルバムからの一曲。モニカの"Before You Walk Out Of My Life"を大胆にサンプリングし、2Pacの"Run the Streetz"のフレーズを借用と、新人らしい思い切った大ネタ使いでありながらなかなかの完成度。

Nef The Pharaoh - Chang You Are My Life Ft. Khyenci [The Chang Project] - YouTube

 

31 不協和音 / 欅坂46

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腐りきったJ-POPシーンをぶっ壊したのは、皮肉にもJ-POPシーンの最大のパトロンであったアイドルでした。某タナソーはこの"不協和音"を「XXXTentacionやLil Peepなどの2017年に世界を圧巻したグランジラップシーンとリンクする」楽曲として、アメリカシーンへの日本からの回答と位置付けたとかなんとか。

欅坂46 『不協和音』 - YouTube

 

30 ハニーアンドループス / 豊崎愛生

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スフィア活動休止発表、ベストアルバム発売、そして自身の結婚発表など、色々あった今年の豊崎愛生。このハニーアンドループスは、そんな2017年に発表された唯一のシングルとなっています。これまでアコースティックで優しい音を奏でていた彼女でしたが、このシングル曲は、星野源の恋をも思わせるポップで踊れる楽曲に仕上がっています。

Toyosaki Aki - Honey and Loops - YouTube

 

29 Wave To Anchor  / Hundred Waters

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Hundred Waters - Wave to Anchor (Official Audio) - YouTube

 

28 Up All Night / The War On Drugs

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Kurt Vileの残像を振り払った大傑作"Lost in the Dream"から三年、本作で彼らは「光」に向かって歩き出しました。そんなニューアルバムのオープニングトラック"Up All Night"ニは、偏狭なインディーの文脈を脱しようとする彼らの意思が込められています。

The War On Drugs - Up All Night [Official Audio] - YouTube

 

27 Somethng For Your M.I.N.D. / Superorganism

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どこからともなく現れた新世代のロックバンドSuperorganismのデビューシングル。ボーカルを担当する日本人のOronoを筆頭にイギリス、オーストラリア、アメリカなどから集まった8人組が織りなすサイケで中毒性のあるサウンドは果たして、2018年の音となるでしょうか。

Superorganism - Something For Your M.I.N.D. (Official Video) - YouTube

 

26 Love$Ick feat. A$AP Rocky / Mura Masa

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Mura Masaはエレクトロミュージックに新たな風を吹き込みました。ヒップホップからインディーロック、ポップまで、多岐にわたる彼のバックグラウンドが遺憾無く発揮された新譜から、ASAP Rockyをフューチャーした一曲をチョイス。

Mura Masa - Love$ick ft. A$AP Rocky - YouTube

 

25 ようこそジャパリパークへ / どうぶつビスケッツ×PPP

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2017年、「ようこそジャパリパークへ」はアニソンとしての理想を体現しました。「前編サビ」と形容されるまでの曲構成に王道コードをこれでもかと詰め込んだ本楽曲がこれほどまでのヒットを勝ち取ったのは決して偶然ではないでしょう。個人的には2000年代後期のアニソンのファクターが感じられるのも嬉しいポイント。

TVアニメ『けものフレンズ』主題歌「ようこそジャパリパークへ / どうぶつビスケッツ×PPP」 - YouTube

 

24 Everybody / Logic

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今年最もブレイクしたラッパーの一人であるLogicのニューアルバムからのファーストトラック。白人と黒人のハーフながら肌の色は白いというLogicの、白人からは黒人の血を引いていると馬鹿にされ、黒人からは白人がラップをやっていると嘲笑われる彼の苦悩がシャープなリリックに表れています。

Logic - Everybody (Audio) - YouTube

 

23 Boogie / BROCKHAMPTON

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今年だけでなんと三枚のフルアルバムをリリースという驚異的な作品発表のスピードで我々を驚かせたヒップホップクルー"BROCKHAMPTON"。この"Boogie"は、今年三作目のリリースにあたるアルバム"SATURATION Ⅲ"のオープニングトラックにあたる一曲だ。耳に残るサイレン音のサンプリングにサックスの力強いビートが独特のごった混ぜ感を演出している。

BOOGIE - BROCKHAMPTON - YouTube

 

22 Machine / The Horrors

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ホラーズが強烈なヴィジュアルイメージとともに提示した約三年振りの新曲"Machine"はこれまで以上にエクスペリメンタルな一曲となっています。ディストーションギターが特徴的な本楽曲で、彼らはインダストリアルの新たな地平を切り開きました。

The Horrors - Machine (Official Video) - YouTube

 

21 Renato Dall' Ara(2008) / Los Campesinos!

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イギリスカーディフの男女混合インディーポップバンド、通称"ロスキャン"の6作目となるアルバムからオープニングを飾る一曲。インディーポップとしてのデビュー時の面影はもはや失われたTwo Door Cinema Clubに、解散してしまったTeam Me、さらに活動を長らく休止しているFriendly Firesー彼らなき今、踊れて享楽的なインディーポップを担うバンドは、シリアスな音楽が溢れかえる昨今、希少な存在となっている。大学生の時にデビューした彼らの、その当初に比べれば歌詞がいくらか社会的になったり等の変化は見られるが、カラフルな男女混合のボーカルが織りなす音像と祝祭感のあるキラキラしたサウンドは健在。息の詰まる現代社会の封鎖的雰囲気に風穴を開けてくれるロスキャンのサウンドは、当たり前のことながら忘れられがちな音の楽しさを思い起こさせてくれる。

Los Campesinos! // Renato Dall'Ara (2008) (Official Video) - YouTube

 

20 Something Up There / Paasion Pit

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"Somewhere Up There"は、これまでのPassion Pit像とは少し毛色の異なる注目に値する楽曲だ。同楽曲は、冒頭から2:43ごろまでの導入部、2:43ごろから3:40ごろまでの中間部、そして10〜20秒ほどのセリフ部分を挟んで4:00ごろからラストまでの終結部の3つのパートからなる。煌びやかなイントロから始まる軽やかでポップな導入部、テンポをぐっと落としシンセのリフが印象的な中間部、そしてラストに向けて徐々に煌びやかさを増していく終結部、といったように、同曲は曲中で様々な展開を見せる。

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19 9(After Coachella) feat. MO & Sophie / Cashmere Cat

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18 Lucky Girl / Fazerdaze

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ニュージーランドから現れた新星宅録ギターポップガールFazerdazeの中毒性のあるポップな一曲。サビの"I'm a lucky, lucky girl"のリフレインにあなたも心を奪われること間違いなし。

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17 Love Is Alive feat. Elohim / Louis the Child

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Louis the ChildというとEDM畑のユニットだということで、インディー畑の人間は嫌厭しがちかもしれませんが、この楽曲は一聴の価値あり。インディー的な空気感とポップさがミックス。

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16 ラビリンス [Vocal:満島ひかり] / MONDO GROSSO

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MONDO GROSSO名義としては、なんと14年ぶり!の新曲です。しかしながら、見事なカムバックを果たしてくれた。2010年代のシーンの動きと見事に共振してみせました。満島ひかりの幻想的なダンスが楽曲と見事にマッチするミュージックビデオは必見。

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15 DNA. / Kendrick Lamar

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前作"To Pimp A Butterfly"で名実ともに10年代最高のラッパーのなったケンドリックは、"DAMN."でその存在感をさらに確固たるものに。特にこの"DNA"は、"sex, money, murder our DNA"というリリックが顕著に示しているように、彼の矜持が全面に押し出されています。

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14 call the police / LCD Soundsystem

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13 Lust For Life feat. The Weeknd / Lana Del Rey

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退廃的で陰鬱なインディーの女王は、ついに本作で花を咲かせました。The Weekendをフィーチャーしたタイトルトラック"Lust For Life"には、壮大なストリングとともに彼女の荘厳さ、力強さが顕れています。

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12 J-Boy / Phoenix

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今作のフェニックスのテーマはイタリア、夏、そしてディスコ。煌びやかで癖になるシンセに軽やかなヴォーカルがのるアルバムのオープニングトラック"J-Boy"は、その全てがうまい具合に混ざり合っています。

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11 가죽자켓 / Hyukoh

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韓国出身のインディーロックバンドhyukohの初となるフルアルバム"23"からの一曲。しかし、韓国のバントだと侮るなかれ。彼らはJ-ROCKのような耳障りの良いポップさに媚びたりしない。アジアの音楽ながら欧米の最先端で勝負できる力を持っている稀有な存在です。韓国やタイなどの東南アジアでインディーロックが盛り上がっている中で、日本からもこんな存在が出てきてくれることを願うばかり。

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10 Wall of Glass / Liam Gallagher

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最高にカッコいいリアムが帰ってきた。個人的にはリアムかノエルかで言ったらノエル派だったのですが、この曲で、というか今年の彼の活動に対する気合の入れようを見て、リアムに心が傾きました。「ソロがうまく行かなきゃ引退する」と宣言し、背水の陣で始まったソロ活動。気合を入れれば入れるほど、ロックンロールというのは不思議とうまく行かないものだったりするのだが、今度の彼は明らかに違う。2ndが正念場かもしれませんが、今の所は最高。

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9 I Give You Power feat. Mavis Staples / Arcade Fire

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もしあなたがArcade Fireの新譜にがっかりして「Arcade Fireは終わった」と思ったとしたら、この"I Give You Power"を是非聴いていただきたい。2月に反トランプを訴え発表した本楽曲は新譜には収録されていないものの、R&Bシンガーのメイヴィス・ステイプルズをフューチャーしており、彼らの優れた時代感覚がうかがえる一曲となっています。

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8 Acperience 7 / Hardfloor

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エウレカ×ハードフロア。そんなん最高に決まってる。そして相変わらずのアシッド感である。結成から25年以上たったのにもかかわらず、相変わらずのアシッディである。相変わらずギュインギュインで徐々に高揚感を煽ってきてそしてアシッディなのである。。

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7  Little Bubble / Dirty Projectors

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2017年にインディーロックはどこへ向かうのか。今年初頭に発表されたどこかファンタジー的なヴァイオリンの音から始まるこの"Little Bubble"は、そんな議論に一つの答えをもたらしました。R&B的な要素を取り入れたDirty Projectors(さらにはArcade Fireの"I Give You Power")のニュースタイルは、2017年の音と言えるまでは広がりを見せることはなかったものの、そのポテンシャルを十二分に秘めていたと言えるでしょう。

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6 The Way You Used to Do / Queens of the Stone Age

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ロックというジャンル自体の過渡期にありながらQOTSAが我々に見せてくれたものは、まさに「ロック」そのものでした。方法論的な議論に終始するシーンに対して、強烈なインパクトを与えた"The Way You Used To"は「ロック」が方法論的次元ではなく、精神的次元に確かに存在していることを端的に示しています。

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5 It Gets More Blue / Girlpool

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スカスカな音像が特徴的であった(いい意味で)Girlpoolであるが、本作ではよりオルタナグランジ的な音像に。シンプルで余韻のあるイントロからサビのファジーなギターまで、淡々と、それでいてどこか優しいメロディがリスナーの心にエモーションに突き刺さる。この気だるさと内的衝動がうまく混じり合う感覚は、昨年のMitsukiの"Your Best American Girl"に通ずるような気がします。

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4 New York / St. Vincent

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St. Vincentことアニークラークにとって、ニューヨークは彼女のヒーロー、デヴィッド・ボウイが住んだ場所であり、かつての恋人との思い出の場所でした。そんな過去の思い出がつまったニューヨークに対して「マザーファッカー」と吐き捨てながらも、どこか捨てきれない思いを抱えているように感じられます。それでも彼女は、"I'd do it all again"ー前を向いて、歌い続けます。

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3 Day I Die / The National

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僕が死ぬ日、僕たちは一体どこにいるのだろうーマット・バーニンジャーは、低く呟くような声で、そんな印象的な一節を呟く。この"Day I Die"では、前作、前々作と、近年のアルバムで聴くことのできなかったアグレッシブで力強いリズムとギターが際立っている。その裏で歌われる「死」は、確かにより一層「生」を強調することとなり、「生」の対概念としての「死」が翻って我々に強く迫り来る。

そして、USインディーシーンの核となる音楽を提供した傑作、"Boxer"や"High Violet"からこの曲までずっと、一貫したサウンドアプローチが彼らにはある。マット・バーニンジャーの低く呟くようなボーカルに叙情的なメロディーラインが合わさり、希望の光を運んでくる。一見するとかなり地味で、革新的な試みがあるわけでもなく、初聴のときにはともすれば聞き流してしまうかも知れない。けど、僕らの気持ちに寄り添う音楽って、案外そんなもんじゃないか。日々変わりゆく世界に疲れてしまったら、新しさが正しさだという奴がいたら、The Nationalの曲を聴くといい。彼らの音楽は、変わらない君に寄り添い続けてくれるだろう。

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2 Star Roving / Slowdive

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Slowdive22年ぶりの新曲は、決して懐古的ノスタルジーに陥いったりはしなかった。彼らの得意とする耽美でドリーミーな側面も残しつつ、力強いギターリフとドラミングを聴かせてくれるこの曲は、新たなSlowdiveのイメージを提示したのである。爽やかなサウンドに彩られた疾走感のあるこのナンバーは、彼らのネクストステージを予見させる。―足元を凝視し下を向いていた今までのshoe-gazerから前を向いた"front-gazer"へ、新たな可能性を模索するシューゲーザー/ニューゲイザー/ドリームポップの未来は意外と明るいのかもしれない。

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1 Slide feat. Frank Ocean & Migos / Calvin Harris

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まさか自分が2017年のベストトラックにCalvin Harrisの楽曲を選出するとは、ほんの1年前の自分には全く想像できませんでした。

Calvin Harrisといえば、世界で最も成功したDJの一人であり、"Summer"や"We Found Love"に代表されるあくまでも正当なEDMを鳴らすDJの一人、でありますが、まぁインディーミュージックを聴きやPitchforkなんかを閲覧してるような私には全くの無縁の存在だったのです。このSlideを聴くまでは。
現在主流のヒップホップ/R&Bシーンにおけるそれぞれの代表選手MigosとFrank Oceanを迎えた本楽曲は、まさに2017年の各ジャンルのエッセンスのいいとこ取り。EDM後のエレクトロのあり方を模索したCalvin Harrisは、アンビエントR&Bによってその美的価値を生み出したFrank Oceanの"Blonde"にそのヒントを見出し、それを2017年のシーンを代表するまさに時代の音の寵児であるMigosを迎え、2017年を代表する音を生み出したのです。私にとってはこのCalvin Harrisの音楽的転回は非常に衝撃的だったのですが、今改めて"Summer"以降の彼の楽曲を聴くと、ちゃんとSlideに至る伏線はあったのだなと少し納得。彼の"時代の音"に対するこの抜群の嗅覚には本当に驚かされるばかりです。

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ということで、50曲を駆け足で紹介しました。いやはや、年間ベストの記事書くのって大変なんだなと身をもって実感。皆さま丁寧に一曲一曲、一枚一枚紹介していて本当に凄い。。私は50曲の半分ほどで骨が折れました...(笑)。時間があればコメントをもっと充実させたいとは思っているのですが、さて、いつになることやら。。。

今回はベストトラックということで、お次はベストアルバムを紹介したいと思います。ランキングは決めているのですが、、一枚づつコメントを考えるとなるとやはりなかなか時間がかかりますね。そのうち必ず載せます(笑)

ではでは皆さま、遅くなりましたがよい2018年を~~~

 

 

 

 

 

*1:年末ではない。もはや年始でもない。