Disc Review
パウロの人生、カニエの回心 ディスクレビュー : Kanye West / The Life of Pablo (2016) 前回の記事で昨年の作品Chance the Rapperの"Coloring Book"を紹介したのですが、今このタイミングで?と思わせる少し唐突な感じになってしまいました。反省。…なので…
怒りを祈りに転化したシカゴの光 ディスクレビュー : Chance the Rapper / Coloring Book (2016) "Music is all we got"ー音楽こそが全てだ、と彼は歌った。そんな彼が、ヒップホップアクトながらグラミー賞で新人賞を獲得し、ロラパルーザを満杯にした。チ…
Radiohead "OK Computer"再考 Disc Review : Radiohead / OK Computer (1997) 20周年を迎えてリイシューされたあの名盤をちょっと言語化しておこうと思ったらなんだか長ったらしく大仰になってしまいました。個人的に思い入れのあるアルバムをレビューするの…
煌めき、色付く、僕らの世界 ディスクレビュー : Phoenix / Ti Amo (2017) Phoenixというバンドはまさに理想のストーリーを経て成長してきた。それは1stアルバムにして大傑作を作り上げその後の活動に苦悩したThe Strokesとも、大ヒット曲が一曲だけひとり歩…
21人の一匹狼が描く新たなスタンダード ディスクレビュー : 欅坂46 / 真っ白なものは汚したくなる (2017) 彼女達は、深刻な自己矛盾を抱えている。CDを出せばチャートで一位を獲得、幾多のTV出演を果たし、ライブをやれば満員御礼、そんな日本のアイドル界、…
"EDMの象徴"によるファンクへの転回が意味するもの Disc Review : Calvin Harris / Funk Wav Bounces : Vo.1 (2017) 確かに私は、サマソニにカルヴィンハリスがヘッドライナーとして出演することが決まった時、なんだカルヴィンハリスか。と肩を落とした。昨…
「分断した社会」を乗り越えるために Disc Review : Broken Social Scene / Hug of Thunder (2017) このカナダのスーパーグループバンドがバンド名に"Broken Social Scene"という名前を付けたのは、まさに運命だったのかもしれない。二回の世界大戦とその後…
テイラー・スウィフトをも魅了する煌びやかなポップネス Disc Review:Haim / Something To Tell You (2017) Haimの名前を聴いたのは何年ぶりだろう。1stアルバム"Days Are Gone"のリリースが2013年だから……もう4年も前のことじゃないか……いやはや時が経つの…
と言うことで予告していたように、今回は2017年上半期の個人的良作アルバムを10枚ご紹介。前回同様、特に順位は付けず、順不同。(五十音順)
”耽美派”が提示する過去と現在 Disc Review:Slowdive / Slowdive (2017) 2017年、シューゲーザーシーンが何だかおかしい。3月にシューゲーザーの勃興に大きな影響を与えたThe Jesus and Mary Chainが19年ぶりにアルバムをリリース。5月にSlowdiveが22年ぶり…
バンドじゃないからできること、アイドルだからできること Disc Review : バンドじゃないもん! / 完ペキ主義なセカイにふかんぜんな音楽を (2017) この上のコピーでもしかしてバンもん?って思ったあなた。大正解です。ということで、今回はいつもとは少し嗜…
心を揺さぶる―"It Gets More Blue" Disc Review:Girlpool / Powerplant (2017) Lorde, Lana Del Ray, St. Vincentー近年こうしたインディー的価値観を擁した女性ソロアーティストの台頭が目覚ましい。さらに、Haim, Savages, The Big Moonといった新たな世…
モノトーンからの脱却 ディスクレビュー : The xx / I See You (2017) 今日は、今年リリースのThe xxの新譜を紹介します。ちなみにThe xxが昨年の12月に行った単独公演は、個人的には昨年のベストアクトの一つであったりします。
“彼ら”のインディーは”僕ら”のインディーに ディスクレビュー:Arcade Fire / Funeral (2004) ということで、最初に紹介する作品はこちら、"Arcade Fire"の1stアルバム、"Funeral"です。みなさんご存知の方も多いでしょう。このアルバムは2000年代後半の流れ…