モノトーンからの脱却
ディスクレビュー : The xx / I See You (2017)
今日は、今年リリースのThe xxの新譜を紹介します。ちなみにThe xxが昨年の12月に行った単独公演は、個人的には昨年のベストアクトの一つであったりします。
・The xxの"引き算の美学"
The xx - Crystalised (Official Video)
The xxの1stアルバムより"Crystalised"。この時点で彼らの平均年齢は20歳にも満たない若さというもんだから驚きです。
The xx - Angels (Official Audio)
2ndアルバムよりオープニングナンバー"Angels"。ライブではこの曲がラストに演奏されることが多いです。
・ジェイミーのソロワークがもたらした色
左が1stアルバム"xx"(2009)、右が2ndアルバム"Coexist"(2012)のジャケット写真。
一方Jamie xxのソロアルバム"In Colour"のジャケット写真。上の二枚とは対照的です。
Jamie xx - Loud Places (ft Romy)
Jamie xxのソロワークから"Loud Places"。The xxの来日公演でも披露されました。この曲から"On Hold"への展開は鳥肌ものでした。
このジェイミーのソロワークにはThe xxのメンバーであるオリヴァー、ロミー両人も参加しており、その影響は3rdアルバムI See Youに強く発揮されています。ダリル・ホール&ジョン・オーツのI Can't Go For That (No Can Do)をサンプリングしたアルバムからのファーストシングル"On Hold"を筆頭に、R&Bやソフトロック、ハウス、ガラージといった様々なジャンルの影響を受け、かつてのモノトーンであったThe xxのサウンドを彩っています。
The xx - On Hold (Official Audio)
"I See You"から1stシングル"On Hold"。開放的なポップネスが彼らのネクストステージを印象付ける。
・クロスオーヴァーと10年代の行方
Dirty Projectors - Little Bubble (Official Video)
今年リリースのDirty Projectorsの7枚目のアルバムから"Little Bubble"。この作品を取り巻くブラックミュージックのエッセンスに注目です。できたら別記事で取り上げたいなぁと思っております。