ゆーすPのインディーロック探訪

とあるPのインディーロック紹介ブログ。インディーからオルタナ、エレクトロ、ヒップホップまで。

フジロック雑記——Live Report : FUJI ROCK FESTIVAL 2019 DAY1 7/26

どうもゆーすPです。私事ですが、7/26にフジロックへ行ってまいりました。金曜日ながら、エルレ効果(はたまたトムヨーク効果?)でチケットは早くも完売。そのため大混雑を懸念していましたが、とりあえず自分が見たいアクトは全部見れたので安心でした。天気の方も、昨日はやばかったっぽいですが、金曜日は何とか持ちこたえてくれました。良かった良かった。

ということでフジロックで見たアクトの感想等をダラダラ書いていきたいと思います。なんだか自由に書いてたらジャネールモネイだけやたら長くなってしまったのですが、まあ細かいことは気にしない(笑)。では。

 

11:00 RED HOT CHILI PIPERS @GREEN STAGE

さて、初っ端はみんな大好きレッチリから。というかTwitter見てたら「エルレレッチリ楽しみ!」とか「朝一からレッチリ観れるなんて嘘みたい!」とか言ってる方々が結構いたんですが、本気で勘違いしちゃってませんかね…(笑)。彼らはいつ勘違いに気付いたのか…。(レッチリの演奏が終わり、ネットに上がったセトリを観て「ええ、カバー曲ばっかり!レッチリがAviciiとかカバーするんだ!」とかいう人がいるところまで予想。さすがにいない?笑)

ということでレッチリといっても「ぎぶいあうぇい」ではなく、スコットランドバグパイプバンドレッドホットチリ「パイパーズ」のほうです。バグパイプバンドといってもしっかりとしたロックバンドの編成を組んでいたのでかなりロックファン受けする内容になってました。個人的にはもっと全面的にバグパイプをフィーチャーした曲があってもいいと思うんですが。ただ朝一のグリーンを盛り上げるのにはこれ以上ないアクトでした。

 

14:50 KING GIZZARD & THE LIZARD WIZARD @WHITE STAGE

お次はオーストラリアのサイケロックバンド、キングリザード。正直そこまで人が入らないんじゃないかなぁ…なんて思っていたのですが、いざ蓋を開けたら満員の大盛況となっていました。なんでだろ(笑)。

ライブの方はごりっごりのメタル調でかましてくれました。ただあれだけの曲数をリリースしている人たちなのでいかんせん時間が足りない。もっとサイケ調の曲で聴きたい曲がいっぱいあるので、単独公演でぜひいらしてください。あの集客ならいける。

 

16:50 JANELLE MONAE @GREEN STAGE

ということで、個人的に今日一で楽しみにしていたジャネールモネイへ。昨年リリースされた新譜Dirty Computerが大好きだったので、非常に期待していました。水曜日に前もって行われた単独公演も客入りこそいまいちだったものの、圧倒的なパフォーマンスが大絶賛されていたので期待はうなぎのぼり。

さて、Crazy, Classic, Life、Screwed、Django Janeと初っ端新譜からの三曲を披露し、圧倒的貫禄を見せつけた彼女。特にScrewedでは、バックスクリーンに"I'M DIRTY I'M PRIDE"のメッセージが現れたかと思えば、ステージ中央の土台に玉座が出現し、そこに鎮座するといったような彼女の女王としての威厳を感じさせる演出にただただ圧倒されました。

The Electric Ladyからの曲が続いた中盤では、アフリカンミュージックをはじめとする音楽の歴史を感じさせる演出が光りました。プリンスからビヨンセはもちろんのこと、マイケルジャクソンやジェイムスブラウンをも思わせる射程の広さ。彼女が老若男女問わず愛される理由が垣間見れた気がしました。

再び新譜からの楽曲に戻りPynkを披露したジャネール。同楽曲は、女性器を模したジャネールの服装からも分かるように、女性やマイノリティの権利をテーマにしたものなのですが、一方で、彼女はピンクに希望を見出し、プッシーパワーの可能性をポジティブに歌い上げていたのが印象的でした。

最後に彼女は「私たちは、世界中の女性の権利のために戦い続けなければならない。LGBTを始め、セクシャル・マイノリティの権利のため、アメリカ合衆国で暮らす黒人たちの権利のために。そして、ワーキングクラスの人たちや、移民たちのために戦い続けなければならない」*1と力強いメッセージ。そのままTightropeへと流れ込んだ彼女でしたが、その表情は決して厳かなものではなく、とても笑顔で優しい顔をしていました。ここでのジャネールはカリスマ的アーティストとしてではなく、一人の地球に生きる市民として、メッセージを発していたのだと思います。だからこそ、私の胸に突き刺さるメッセージとパフォーマンスでした。また改めてDirty Computerを聴き込もう。

 

18:50 ELLEGARDEN @GREEN STAGE

そしてお次はみんなが待ち焦がれたエルレガーデン。もう最初っから最後までひたすら大好きだった曲をみんなで大合唱するという何物にも代えがたい経験をさせてくれました。Missingとかジターバグとか聴いたら号泣しちゃうんだろうな…って思ってたのですが、実際は超笑顔で飛び跳ねて大合唱してました。今回のエルレは確かに久しぶりなんだけれども、バンドは確かに前を向いていて。その意味で私もノスタルジック一辺倒にならずに済んだのだと思います。

にしても最近(というかここ5年レベルで)ほとんどエルレを聴いていなかったのだけど、案外歌詞とか覚えてるもんですね。やはり若いころに聞いていた曲はいつまでも覚えているものなんですかね。

 

22:00 THOM YORKE TOMORROW'S MODERN BOXES

前回こんな記事

indiemusic.hatenadiary.jp

 を書いておきながら、結局ケミカルを捨て、トムヨークの方にすべてをかけてしまいました(笑)。

さて、今回のトムヨークは新譜ANIMAを引っ提げてとのことで、ライブ全体のテーマもANIMAに通底するものでした。特に興味深かったのが過去作からのナンバー(特にThe Eraserからのナンバー)が新譜のモードに合わせてだいぶ変化を遂げていたこと。比較的ミニマルな印象が強かったThe Eraserの楽曲たちでしたが、今回のライブで有機的な身体性を獲得するに至ったのだと思います。

ダブルアンコールでのSuspiriumは深夜のホワイトにぴったりの楽曲でした。あれが現地で聴けたのは一生モノの経験かもしれません。トムヨークありがとう。

 

 

ということでざっと振り返ってみました。なんだかんだ言って最高の一日だったと思います。ただ、昨年もそうでしたがいい加減私の体力不足をどうにかしたい…KAYTRANADAもYaejiも見れなかったぞ…来年こそは深夜のレッドマーキーで踊り狂ってやる…。

<フジロック直前特集>フジロック、ケミカルを観るか、トムヨークを観るか。

さて、ついについに7/26から、フジロックが開催されます。

私は金曜日初日にフジロック参加予定なのですが、非常に悩ましいのが各アクトの被り。特に初日のトリはグリーンステージにケミカルブラザーズ、ホワイトステージにトムヨークという必見アクトが被ってしまっていて、いやはや本当に悩ましいタイムテーブルになっています。

かくいう私もタイムテーブルの発表以降、ケミカルかトムヨークか、どちらを観るべきかで昼夜悩んでいる状態です。

ということで、今回はケミカルとトムヨークを色々な観点から比較検討して、どっちを観るか悩んでいる方々をもっと悩ませて道連れにしてしまおう、という記事です。ではでは。

 

①新譜

さて、まずはお互いの新譜の比較から。両者とも今年新譜をリリースしており、どちらも高評価を得ている印象です。

Chemical Brothers / No Geography

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ケミカルの四年ぶりの新譜はこれまでの総決算ともいえる内容に。Got To Keep OnやMAHといった盛り上がること間違いなしのキラーチューンも多数。ライブ映えすること間違いなしのダイナミズム溢れるダンスミュージックが展開されている。ちなみにオープニングトラックEve of DestructionでゆるふわギャングのNENEがフィーチャーされているので、そこも要チェック。 

・Thom Yorke / Anima

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Thom Yorke名義としては2014年のTomorrow Modern Boxes以来となる新譜。独特の世界観は今作でも健在で、すでに2019年ベストの候補にもあげられるほどの高評価を獲得している。前作が断片的なアイディアのコラージュであったのに対し、本作は一枚のアルバムとしてのクオリティを意識しており、その点、ライブパフォーマンスでも一貫性のある完成度の高いものにお目にかかれるかも知れない。

 

②ヴィジュアルパフォーマンス

お次はライブには欠かせないヴィジュアル演出に関して。ライブの臨場感を醸成するための大事なファクターです。

・ビートと同期するライブ演出

www.youtube.com

こちらは直近6月に行われた世界最大級の野外フェス=グラストンベリーでのライブパフォーマンス映像。とにかく見てくれればお分かりかと思うが、映像とリズムの一体感が見事で気持ち良い。これを真っ暗な野外で爆音と共に体験できるなんて、本当に楽しみすぎる。

 ・トムヨーク×タリクバリが魅せる映像演出

www.youtube.com

今回のトムヨークの出演名義をよく見ると、”Thom Yorke Tomorrow Modern Boxes”となっていることに気づく。この名義、実はトムヨーク&ナイジェルに加え、ヴィジュアルアーティストのタリクバリを迎えた3人体制であることを示している。上は彼のインタビュー映像。彼の描く独創的なヴィジュアルイメージがトムヨークの歌声と混じり合う様は間違いなくスペクタルな体験だろう。

 

③ステージ環境

ケミカルはグリーンステージ、トムヨークはホワイトステージ。それぞれにそのステージでなければならない理由があったりなかったり。

フジロック×ケミカルにハズレなし

過去何度もフジロックに出演を果たし、グリーンステージを盛り上げてきた彼ら。前回出演した2011年のフジロックのパフォーマンスはDVD化されているのだが、これが彼らにとって初めての映像作品となっており、ケミカルとフジロックの信頼関係の厚さが伝わってくる。まさに、ケミカル×フジロックにハズレなし。今年も最高のライブ空間になること間違いなし。
fujirockexpress.net

・ホワイトステージを逆オファー?

トムヨークがホワイトステージ?入場規制待った無しじゃん?私もそう思ってました。ではなぜトムヨークの出演はキャパ的に無理があると思われるホワイトステージなのか。その答えはトムヨーク本人が音響に定評のあるホワイトを希望したから、だそうな。トムヨーク本人にそう言われてしまったらもう美しい音響を期待するしかないでしょう。神秘的な空間でトムヨークの世界観にどっぷり浸かる貴重なチャンスですね。

fujirockers.org

 

④前後アクト

さて、ここまでケミカルとトムヨークを比較してきましたが、それだけがどちらを観るかを決める要素ではありません。大事なのは他のアクトとの関係。さて、これもまた悩ましい。

・Mitskiからケミカルへ 

ケミカルを選んだ場合、エルレやミツキを確実に観ることができます。エルレは混雑必須ですので、そのままエルレ→ケミカルとグリーンステージに残るのもアリですが、是非ミツキを見てほしい。ミツキは今年で一旦ライブ活動を休止すると発表しているので、またミツキを観ることのできる機会は随分先まで無いかもしれません。

www.youtube.com

・Tychoからトムヨークへ

しかし、そのミツキの裏Tychoも見逃せません。Tychoで美しく、また優しいエレクトロニカの音像に魅了され、そのままトムヨークへなだれ込むのは本当に魅力的な選択肢だと思います。また、トムヨークは入場規制がかかることが予想されるので、Tychoの時間帯からホワイトにいることで余裕をもってトムヨークに臨むことができます。

www.youtube.com

 

 

ということで、最後微妙に話がズレましたがケミカルとトムヨークのお話でした。優柔不断な私は結局直前まで決められなさそうな気が…(笑)

 

ということでいよいよフジロックが始まります。皆さん、体調に気を付けて思い切り楽しみましょう!!ではでは。

 

え、ルミニアーズの新譜も素晴らしいって??(第三の刺客)

2019年上半期ベストアルバム10選 : TOP 10 ALBUMS OF 2019 (JAN-JUNE)

どうもゆーすPです。7月半ばということで、早くも2019年の半分が終わってしまいました…ということで恒例?の上半期ベストです。毎年やってるんでやらなきゃという変な義務感に駆られておりますが、正直今年はそこまで手広く聴けてないので定番どころが多いです。まずはアルバム編から。次回ベストトラックを投稿します。(並び順はアルファベット順であってランキングではありません)

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<報告>Twitterアカウントを開設しました

どうもゆーすPです。

つい先日、本ブログのTwitterアカウントを開設してみました。ブログを始めてから2年ちょいが経って今更感がありますが…笑

Twitterアカウントの方ではブログ記事の更新はもちろんのこと、過去記事からの文章の抜粋やその他音楽のことについて気軽に呟いていけたらと思っております。

宜しければ是非覗いてみてください。

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ではでは。また。